さて、今回の課題曲はAOR(アルバム・オリエンテッド・ロック)と呼ばれているジャンルの曲。
タイトルが「Departure」、出航のイメージということで、爽やかな風を感じる素敵な曲でした。
1次審査は2級2次と基本は同じなので、2次審査用の過程を参考までに記載しておきます。
スコアを余分にコピーし切り貼りしてパート譜を作りました。
凄く便利なのでオススメです。
制作規定書を熟読
これがイチバン大事です。
「この音のこの部分はこうして下さい」と丁寧に指示されていますので、これを「設問」として、問題を解く感覚で臨む。
B4に拡大コピーして、マーカーで線を引いて、何度も確認しました。
特にピッチベンドは要チェック。
規定書に書かれていることが全てです
スコアリーディング
主旋律と対旋律にそれぞれ色塗り。
縦の線⇒「キメ」が揃うパートをチェック。全体が音を伸ばしている中、動きがあるパートをチェック。
横の線(主に歌うところ)をチェック
全体の音量、強弱のつけ方、ブレスの位置などをチェック。
その他、ここは埋もれず聴かせたいと思ったところにマーカーを塗って、あとで忘れずにあざとくならない程度に工夫する。
今回の曲は9パート中5パートが最後デクレッシェンドで終わるので、デクレッシェンドを入れるタイミングを最初に決めて、各パートで揃うようにしておく。
今回の全体的な仕上がりの中でのポイントは、ピアノと、ベースライン、ドラム。
各パートのバランス。主旋律のフレージング……あたりでしょうか。
音源の決定
持ち合わせの音源が少ないので、あるもので対応。
弦と管はHALion Symphonic Orchestraを使用。(7月末までスタインバーグのセールで一万円以内で買えたので、初心者向きでもあるので購入しておきました)
SaxはHALion Sonicの既存音色
クラビネットはエレクトーンのクラビにフランジャーをかけて使用。
ピアノの音色もエレクトーンを使用。
⇒後にエレクトーン(49鍵X2)では音域が足りなくなるので悪手だったことが分かりました。
これは失敗。なぜ普通にソフトシンセを使わなかったのか…orz
結局、足りない部分はエレクトーンの音域を変えてオーディオ化して継ぎ足ししたので、辻褄は合わせましたがピアノトラックはズタボロでした…(こんなトラックになったせいで、MIXで苦労することに)
しかもシステムエクスクルーシブでサステイン オンオフの信号まで出したりして無駄な苦闘を繰り広げていました。ここは心底反省しています。気づいたときには体調不良もあり、時間が足りず修正できませんでした。嗚呼
元々エレクトーンを使ってDAWをやってみたい、という思いから始めたので、悪手を選んでしまったのですが、そろそろエレクトーンと切り離して考える時期が来たと痛感した次第です。
Synth Leadはアナログ系のシンプルな音色とのこと。脳内にシンプル=サイン波という図式が浮かび上がり、「シャカタクのナイト・バーズのあの音だよね、それならrecorderをエディットすればいいじゃん!」って瞬時に閃いてしまったので、それを採用。
本来ならアナログシンセから音を作る方が正解だと思うのですが、やってみたらイメージピッタリだったので押し通しました。(あははは…それでいいのか!?)
ドラムはGrooveAgentから選びました。
ベースは、動きがとても格好良い=重要(キモ)なので、MODOBASS2のフレットレスJAZZを使用し、キースイッチを多用しました。
パン振り
楽器をどんな配置にするか、リバーブをかける、あまりかけない、などもこの時点でだいたい決めておきました。
(1級の過去問の「記載例」をピックアップしておいたので、そちらも参考にしています)
各パートの調整
ここはかなり気を付けました。
四分音符で「ドレミ」とあっても、滑らかに演奏するのか、タンギング強めなのか、などなど。
たとえば「ソーファミーソ」というフレーズの、最後の四分音符の「ソ」は、元気よく切るのか、しっかりレガート気味に置いて印象付けるのか。
自分がエレクトーンで演奏するとしたらどう弾くだろうか? などと置き換えて決めていきました。
(本来ならエレクトーン経験ではなく、実際の楽器を研究すべきなのですが)
クラビネットは自分で演奏しMIDIデータに取り込んで調整。
一ヶ所Solo部分があったので、そこだけトラックを増やして厚みをかけました。
MIX
エレクトーンで鳴らす音をオーディオトラック化
音量やリバーブの調整
今回はストリングスやTr.p、Saxがはいる中、ピアノが主旋律部分があり、音のバランス調整がとても難しかったです。
WAV作成
音割れしないよう気を付ける。
時間制限に注意する。
作業レポート作成
「2次審査用オーディオデータのアピールポイントなどを自由に記載してください」とありますので、謙虚にならず、「ここはこだわった」アピールをする方が良いと、個人的に思っているので盛り盛りに書きました。
(裏目に出たらごめんなさい!)
制作は以上の流れで進めました。
1級終了後の記事にも書きましたが、各パート調整の後半から鼓膜の奥が痛くなって作業困難になったため、MIX以降、詳しく書けるようなことが出来ませんでした(´;ω;`)
ドラムの調整、ゴーストノート入力、やりたかったよぉぉ!
でも耳の奥が痛くて、シンバルの音を聴くのは無理だった(というかドラムの音自体、聴くのがキツかった……)
ピアノの音も、色々いじっているうちに(トラックを増やした)音が籠ってしまったのですが、もう色々な限界が来ていて修正出来ないままタイムアウトになってしまって、それが心残りでした。
(ドラム、ピアノの音に関してはしっかり指摘されました)
ヘッドフォンを外して、耳の負担にならないように小さめの音で、いったい何の調整が出来るって言うのさー!
リバーブの効き具合とか、分からないよぉ~~
スピーカーを使えよ!ってことでしょうが、防音室でもないのに音をきちんと拾ってくれるのか? という思いがあり、ヘッドフォン多用の現状です。
以前Y社で仕事をしていた関係で防音室の素晴らしさを経験したことがあるため、それ以外をあまり信用できなくなって現在に至ります。うーん……塩梅が難しいですね
……という状況で、無理っくりWAVに変換してデータ提出。
目盛りが赤にならないように目視で確認しました。つらっ……(空笑い)
以上が2022年8月の出来事でした。
ちょこミカ